監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)
刺身はもちろん、寿司ネタとしても人気が高いカンパチ。ブリやヒラマサなどの同属よりも味がいいといわれており、高級魚として扱われることもある。今回はそんなカンパチのカロリーを大調査。生のカロリーはもちろん、調理した後のカロリーについても言及していこう。
1. カンパチのカロリーは高い?
スズキ目アジ科ブリ属のカンパチは、大型の回遊魚である。釣り人にも人気が高い魚だ。ここではまずそのカロリーについて解説をしていこう。
カンパチ100gのカロリー
カンパチは味がいいことから、高級魚として扱われている。漁獲量が少ないため、昨今では養殖も盛んである。とくに九州では、カンパチの養殖が盛んだ。日本近海に住むものは、晩夏~秋、大きいものになると冬が旬になる。
三枚おろし/生100g/119kcal
背側/生100g/95kcal
三枚おろし/生1人分80g/95.2kcal
背側/生80g/76kal(※1、2)
ほかの魚とカロリーを比較
カンパチのカロリーだけ見てもそれが高いのか、低いのか判断するのは難しい。ここではカンパチと似た味わいの魚のカロリーと比較して、カンパチのカロリーを考察していこう。ちなみにブリとハマチは同じ魚。大きさによって名前の異なる出世魚で、体長が30~40cmのものをハマチ、80cm以上になるとブリと呼ぶ。
サーモン/生100g/218kcal(※3)
ブリ/生100g/222kcal(※4)
ハマチ/生100g/217kcal(※5)
カンパチは、サーモンやブリ、ハマチに比べて断然カロリーが低い。ほぼ半分といえるだろう。味わいとしては申し分なし、それでいてカロリーが低いとは喜ばしい限りである。
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2. カンパチ料理のカロリー
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カンパチは美味しくて、脂の乗った味わいである割には、カロリーが低いことがわかった。ここからはそんなカンパチを使った料理のカロリーについて解説をしていこう。
カンパチの刺身のカロリー
カンパチの食べ方としてもっともポピュラーなものは、やはり刺身であろう。
カンパチの刺身100g/119kcal
カンパチの刺身1切れ/18kcal
1切れの厚みや重さにもよるが、とてもカロリーが低いことがわかる。
カンパチのかま焼きのカロリー
カンパチは程よく脂が乗っているので、シンプルに塩焼きにするとその味わいが引き立つ。また、新鮮な頭が手に入る場合はかま焼きもおすすめである。
カンパチのかま焼き1人分/102kcal
カンパチの塩焼き100g/128kcal
こちらも日々の食事の1品と考えると非常にカロリーが低い。
カンパチの照り焼きのカロリー
カンパチは、ブリ同様照り焼きにも向いている。甘辛の味付けはごはんのお供に最適である。お弁当にもおすすめだ。
カンパチの照り焼き1人分135g/213kcal
照り焼きは砂糖、みりんなど、甘みが入るため、カロリーは自ずと高くなる。とはいえ、特別カロリーが高いとはいえないだろう。
カンパチの握りのカロリー
寿司ネタとしても人気が高いカンパチ。適度な脂とシャリとの組み合わせは絶妙で、好きだという人も多いことであろう。
カンパチの握り100g/149kcal
カンパチの握り1貫/61kcal
プリプリとした身の食感もよく、比較的色の劣化が遅いのでお持ち帰り寿司のなかの1貫に選ばれることも多い。
カンパチの煮付けのカロリー
カンパチのアラが手に入った場合は、煮付けにするのもおすすめである。生姜を入れて、生臭さを抑えるのが美味しく仕上げるポイントだ。
カンパチのアラ煮1人分150g/224kcal
こちらも照り焼き同様、砂糖やみりんが入るため、カンパチの料理のなかではカロリーが高めだ。
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結論
カンパチは、ブリやハマチと似た味わいとされることも多いが、味わいはよりよくカロリーが低く、体型が何かと気になるオリひと世代にとってはうれしい魚である。そもそものカロリーが低いので、調理後のカロリーも総じて低めである。上手に毎日の生活に取り入れるとよさそうだ。
(参考文献)
- ※1〜※5:文部科学省 食品成分データhttps://fooddb.mext.go.jp/