監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)
バナナは少し工夫するだけでより長持ちさせられるし、より美味しく食べることができる。本記事では、バナナを簡単に長持ちさせる裏ワザや、美味しさを引き出す裏ワザを紹介する。バナナを最後まで美味しく食べきるために、ぜひ今日から実践してみてほしい。
目次
- 1. バナナを長持ちさせる裏ワザ
- 2. バナナを美味しく食べる裏ワザ
- 3. バナナを冷凍する裏ワザ
1. バナナを長持ちさせる裏ワザ
バナナは3~5本程度の房の状態で販売されていることが多い。購入したら、そのままの状態で常温保存している人が多いのではないだろうか。とくに袋に入ったまま房の状態でバナナを保存していると、エチレンガスの働き(※)により追熟が進みすぎて傷みやすくなってしまう。そこで、バナナが食べごろになったら下記の方法で保存するのがおすすめだ。
1本ずつ保存
室温の涼しい時期や短期間で食べきれる場合は、エチレンガスがこもらないようバナナを袋から出し、風通しをよくするだけでもよい。バナナスタンドの使用や、アーチの部分を上向きにした置き方が効果的だ。さらに長持ちさせるには、1本ずつに分けて保存するのが望ましい。
【手順】
- バナナを1本ずつに切り離す
- 1本ずつラップやアルミホイルで包み、ポリ袋に入れる
- 冷蔵庫の野菜室で保存する
エチレンガスは、バナナだけでなくほかの野菜や果物からも発せられる。そのため、野菜室にそのまま入れるだけでは保存性は高まらない。ラップやポリ袋で覆うことにより、ほかの食品からの影響を防ぐことができる。(※)
また、バナナを冷蔵保存すると時間の経過とともに皮が茶色っぽくなっていく。中身の追熟もゆっくり進むが、10~15日程度は保存できる。
2. バナナを美味しく食べる裏ワザ
バナナは、皮にシュガースポットと呼ばれる黒い斑点が出ている状態のものが、甘みが強く美味しい。そのため、食べごろの状態で購入するか、シュガースポットが出るまで追熟してから食べよう。
おすすめの方法
バナナを冷蔵保存すると追熟がゆっくりになるため、追熟を進めたい場合は常温で保存するとよい。とくに冬期など寒い時期は追熟が進みにくくなるため、室温に置いておいたほうが食べごろになりやすい。より早く追熟させたい場合は、エチレンガスをこもらせるために新聞紙などでバナナを包むと効果的だ。
また、冷蔵保存しておいたバナナは冷えているため甘みを感じにくい。冷蔵庫から出してすぐ食べるよりも、しばらく置いて常温に戻してから食べるのがおすすめだ。
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3. バナナを冷凍する裏ワザ
バナナは、冷凍保存すれば1ヵ月ほど日持ちさせることができる。単純に長持ちさせられるというメリットがあるだけでなく、裏ワザ的な美味しい食べ方ができるという意味でも、冷凍バナナはおすすめだ。食べごろになったタイミングで冷凍保存しよう。
皮をむいて保存
バナナを冷凍保存する際は、必ず皮をむいてから冷凍用保存袋に入れよう。下記のように、用途に合わせてさまざまなパターンで保存することができる。
【1本ずつ保存】
皮をむいたバナナを1本ずつラップで包み、まとめて保存袋に入れて冷凍保存する。そのままラップをむきながらバナナアイスとして食べられる。また、包丁でスライスしたり潰したりして、ヨーグルトに混ぜたりお菓子作りの材料として使ったりしてもよい。
【細かく切って保存】
ダイス状などに切ってから保存袋に入れる。ヨーグルトやパンケーキのトッピング、お菓子作りの材料におすすめだ。
【ペースト状にして保存】
皮をむいたバナナを保存袋に入れ、袋のうえから手でもむと簡単にペースト状になる。スムージーやお菓子作りの材料に使いやすい。また、半解凍させたものをトーストに塗って食べても美味しい。
結論
バナナを長持ちさせるには、追熟を緩やかにする裏ワザが有効である。1本ずつ切り離してラップや袋で覆い、冷蔵庫の野菜室で保存するだけでOKだ。逆に、青みのあるバナナを追熟させたいなら、常温で置いておくだけでよい。さらに、冷凍保存という裏ワザも活用すれば、バナナの食べ方のバリエーションも広げられるため、ぜひ試してみよう。
(参考文献)
- ※出典:一般社団法人 大阪市中央卸売市場本場市場協会「食卓」食品の扱い方http://www.honjo-osaka.or.jp/shohisha-anzen-shokuhinatsukai/