緑黄色野菜の代表にんじん。にんじんを常備している家庭は多いのではないだろうか。にんじんは「冷凍すると食感や見た目が悪くなる?」と思っている人も少なくはないだろう。本記事ではにんじんの冷凍方法や解凍後の使い方について解説する。
目次
- 1. 冷凍するとふにゃふにゃ!にんじんがまずいのはなぜ?
- 2. にんじんも冷凍できる!美味しく冷凍保存する方法
- 3. 冷凍にんじんの使い方
- 4. にんじんは冷凍で栄養がアップする
1. 冷凍するとふにゃふにゃ!にんじんの食感が変わるのはなぜ?
冷凍したにんじんは、風味や食感が落ちてしまうケースが多い。にんじんには豊富な繊維質が含まれているため、冷凍や解凍することで筋っぽい食感となってしまうのである。にんじんがふにゃふにゃになってしまうのも、冷凍とにんじんの相性が悪いためである。
特にまるごと冷凍することは避けたほうがよい。しかし、にんじんは冷凍不可能というわけではない。いくつかのコツで、冷凍したにんじんも美味しく食べることができるのである。その方法を説明していく。
2. にんじんも冷凍できる!美味しく冷凍保存する方法
にんじんを冷凍する場合には、どんな方法をとるのが適切なのだろうか。冷凍したにんじんの保存期間も含めて解説する。
生で冷凍するなら小さく切る
にんじんは切り口から傷んでいく性質があるため、使い切れなかったり大量に買い過ぎてしまった場合は、冷凍して保存すると1か月弱は保てる。生で冷凍する場合は、カットすることで解凍後の食感の悪化を回避できる。その方法はこちらである。
- にんじんの皮をむく
- にんじんをいちょう切りや千切り、細切りなど使いやすいサイズと形にカットする
- 1回で使い切れる量に分け、保存用の袋に入れて冷凍庫に入れる。
大き目にカットするなら茹でてから冷凍する
煮物やカレーなど、料理によってはにんじんは大きめにカットしたい場合もある。大きめにカットしたにんじんを冷凍する場合には、茹でてから冷凍するのがよい。
- 作りたい料理に合わせて皮をむいたにんじんをカットする
- にんじんを半茹での状態にする
- 固めに茹で上がったにんじんの粗熱が取れたら保存用の袋に入れ、冷凍する
火を入れたにんじんは、早めに消費するほうがよい。茹でてから冷凍したにんじんを調理に使う場合は、常温かレンジで解凍すると調理するときに余分な水分が出ないため、美味しく仕上がる。
3. 冷凍にんじんの使い方
冷凍したにんじんは、その後どのように調理に使うと美味しく食べられるのだろうか。解凍方法やおススメの料理を紹介する。
冷凍にんじんの解凍方法
冷凍したにんじんは、解凍せずそのまま料理に使おう。そのまま使うことで、解凍時に流出しがちな水分や栄養素が出るのを抑えられるのだ。自然解凍やレンジでの急速解凍は、水分が抜ける原因になるため注意が必要である。使用時は、カットした形に応じてきんぴらやスープの具として使って問題ない。
冷凍にんじんのおすすめ調理法
解凍した後のにんじんは、どんな料理に向いているだろうか。解凍後の食感がイマイチという場合には、ポタージュにする方法がある。フードプロセッサーを使えば簡単にできるポタージュは、にんじん嫌いの子供がいる家庭にもおススメしたい料理である。千切りにしたにんじんならば、色鮮やかなサラダで楽しむのもよい。オリーブオイルやレモンで味付けをすれば作り置きにおおかずとなり、洒落た一品として食卓を彩ってくれる。
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4. にんじんは冷凍で栄養がアップする
意外なことに、にんじんは冷凍することで栄養面でのメリットがあるのをご存じだろうか。にんじんの主な栄養素について、生と冷凍それぞれ100g当たりの数値を比較するとこのようになる。
- βカロテン
- 食物繊維量
- タンパク質
- カロリー
生 8600μg
冷凍 約10000μg
生 2.8g
冷凍 4.1g
生 0.7g
冷凍 0.8g
生 35kcal
冷凍 30kcal
冷凍することでカロリーは低くなり、にんじんの代名詞であるβカロテンは増量する。ぜひ上手に使いこなして、栄養も効率よく摂取してほしい。
結論
にんじんは基本的に冷凍に向かない野菜である。理由は豊富な食物繊維量にある。ただし小さくカットして冷凍すれば、解凍後に食感が損なわれることが少なくなる。冷凍したにんじんも解凍後に工夫をすれば、十分に美味しく食べることができる。また冷凍することで栄養面のメリットもある。冷凍したにんじんを上手に活用して、食卓に乗せてほしい。