監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)
手軽に食べられて一年中手に入るバナナは、おやつや朝食の定番食品である。バナナをより美味しく食べるために、食べごろを意識した食べ方やおすすめのアレンジを紹介する。すぐに試せるひと工夫で、バナナの食べ方を楽しもう。
目次
- 1. バナナの食べ方
- 2. バナナの美味しい食べ方
- 3. 世界でのバナナの食べ方
1. バナナの食べ方
食べごろになった完熟バナナは常温保存では傷みやすいため、スーパーなどでは熟す前の状態で販売されていることが多い。バナナを美味しく食べるには、食べごろを知っておくことが大切だ。
シュガースポット
バナナは熟れてくると皮に黒い斑点が出てくる。シュガースポットと呼ばれるもので、全体に出てきたタイミングが、甘みが最も強く完熟した状態で食べごろといわれている。
ただし、どの状態のバナナが美味しいと感じるかは、人それぞれである。さっぱりとした甘みが好みの場合は、シュガースポットが出始めたら早めに食べたほうがよいだろう。
甘みを足す方法
シュガースポットの出ていないバナナは、そのまま食べても甘みが弱い。甘いバナナを食べたい場合は、常温で数日置いておこう。自然と追熟し、シュガースポットが出てくる。低温では追熟しにくいため、追熟が終わるまでは冷蔵庫に入れないようにしよう。
2. バナナの美味しい食べ方
バナナはそのまま皮を剥いて食べても美味しいが、さまざまな食べ方を楽しむのもおすすめだ。簡単で美味しいバナナのアレンジを紹介する。
スイーツアレンジ
甘みが強くやわらかい口当たりのバナナは、スイーツの材料にも最適だ。生のままで使うほか、加熱したり凍らせたりとさまざまな使い方ができる。
【バナナケーキ(パンケーキ、パウンドケーキ)】
バナナを潰してケーキ生地に混ぜ込んで焼くと、バナナの風味が効いたケーキができる。子どものおやつにもおすすめだが、ラム酒やシナモンを加えて大人の味に仕上げても美味しい。トッピングやサンド用に輪切りのバナナを使うと見た目も楽しめる。
【バナナアイス】
バナナの皮を剥いてラップで包み冷凍すると、バナナアイスができる。1本をそのまま食べてもよいし、潰してシャーベット状にしても食べやすい。棒をさして凍らせておき、食べるときに溶かしたチョコレートをかけてチョコバナナアイスにするのもおすすめだ。
【バナナトースト】
バターを塗った食パンに輪切りにしたバナナを並べ、トースターで焼く。バナナがトロっとした食感になり、甘みも強まって美味しい。好みではちみつやキャラメル、チョコソースなどをかけてもよい。
Advertisements
【バナナヨーグルト】
輪切りにしたバナナや潰したバナナを無糖ヨーグルトに混ぜて食べる。完熟バナナなら十分な甘みがあるため、砂糖を加えなくても美味しく食べられる。
【バナナフランベ】
皮を剥いたバナナをバターと黒砂糖と一緒にフライパンで焼き、ダークラムでフランベする伝統的なデザートだ。ホテルのメニューとしても親しまれ、フォークとナイフで食べる。
アレンジ料理
バナナをスイーツにアレンジするのは一般的だが、料理にも使える。完熟前のバナナは天ぷらやサラダに、完熟バナナはカレーやソースにアレンジするのがおすすめだ。
【バナナの天ぷら】
皮を剥いたバナナを食べやすい大きさに切り、天ぷら粉をつけて揚げた料理だ。塩をつけて食べると、おつまみとしても楽しめる。
【サラダの具材に】
輪切りにしてサラダに使うと意外と合う。酸味のあるドレッシングとの相性がよく、バナナのさわやかな甘みやほっくりとした食感が美味しい。
【カレーの隠し味に】
完熟したバナナは芳醇な香りや濃厚な風味が引き立つため、カレーに加えて煮込むのもおすすめだ。とろみをつけるのにも役立つ。
3. 世界でのバナナの食べ方
Advertisements
日本で一般的に食べられているバナナは、生食用の品種である。バナナの品種は300種類以上もあるといわれており、生食用のほかに加熱調理して食べられる「調理用バナナ」も海外では親しまれている。調理用バナナの特徴や食べ方について見ていこう。
生食用と調理用
生食用バナナと比べて、調理用バナナの果肉は硬く、果皮も緑色をしたものが多い。皮を剥いて焼く、煮る、揚げる、蒸す、粉末状にして使うなど、イモ類のような食べ方をする。代表的な国での調理用バナナの食べ方を紹介する。
- インド:カレーをはじめ、辛い料理や甘い料理に使われる。葉っぱも器として使用する
- インドネシア:バナナフリッター(ピサン・ゴレン)など
- マレーシア、タイ:揚げバナナ料理など
- ウガンダ、タンザニア:主食としてマッシュバナナを食べる、煮込み料理に使う
- 中南米:モフォンゴ(揚げた豚の皮と混ぜ合わせる)、揚げ物や詰め物に使う
結論
バナナはシュガースポットが全体に出るまで常温に置き完熟させると、強い甘みや芳醇な香りが楽しめる。さっぱりとした味が好みの場合は、追熟させすぎずに食べるとよい。そのまま食べるだけでなく、スイーツにアレンジする食べ方もおすすめだ。また、海外では調理用バナナも主食やおかずとして親しまれている。日本では入手しにくいが、完熟前のバナナを料理に使ってみると新たな食べ方を見つけられるかもしれない。