ごぼうのアク抜き時間を方法別に解説!しないとどうなるかも紹介

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監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

ごぼうを食するのは世界でも珍しく、主な消費国は日本といわれている。きんぴらや精進揚げにして食べることが多いごぼうは、アク抜きが必要とされる野菜である。ごぼうのあく抜きは、どのような方法で行うべきなのか。また、アク抜きしなかった場合には料理にどんな影響を与えるのか。本記事ではごぼうのアク抜きについて説明する。


目次
  • 1. ごぼうのアク抜き時間は何分?方法別に解説
  • 2. ごぼうのアク抜きは不要?しないとどうなる?
  • 3. アク抜きしたごぼうの保存方法

1. ごぼうのアク抜き時間は何分?方法別に解説

ごぼうは切ると変色し始める。これを予防するために、アク抜きをするのである。ごぼうのアク抜きには、いくつかの方法がある。それぞれのアク抜き方法の工程や特徴を見てみよう。

酢水にさらす方法

ごぼうを酢水を使ってアク抜きをすると、より白く仕上がるというメリットがある。水500mlに対して大さじ1/2杯の酢を加えて、カットしたごぼうを入れる。酢水に浸けたら3分ほど置き、ザルにあげて水を切る。アクが少ない新ごぼうの場合には、酢水に浸ける時間は1分ほどで問題ない。

水にさらす方法

酢がない場合には、水だけでもごぼうのアク抜きはできる。カットしたごぼうをボウルに張った水に浸け、3分ほど放置する。これで変色を妨ぐことができる。

茹でる方法

ごぼうのアク抜きは、熱湯を使うと数秒で完了する。鍋に水を入れて沸騰させたら、カットしたごぼうを投入、くぐらせる程度でアク抜きができる。熱湯を使ってアク抜きをすると、ごぼう独特の食感が失われやすいので、手早く行うのがコツである。

2. ごぼうのアク抜きは不要?しないとどうなる?

ところでJAをはじめさまざまなサイトでは、ごぼうのアク抜きは必要ないという記述がある。また、アク抜きをする場合も長時間に水にさらさないよう注意を促すサイトも多い。(※1、2)それにはどんな理由があるのか。アク抜きの要不要も含めて、理由を説明する。

ごぼうはアク抜きしない方が風味豊かで美味しい

ごぼうには食物繊維やビタミン、ミネラル類が含まれている。(※1)アク抜きをすると、こうした栄養素のひとつであるポリフェノールが流出してしまう可能性が高くなる。(※2)風味豊かで、かつ栄養も豊富なごぼうを食べたい場合には、アク抜きはしなくても問題ない。(※2)アク抜きをする場合も、長時間水にさらさないよう注意しよう。(※2)

ごぼうのアク抜きが必要なケース

ごぼうのアクとはそもそも、えぐみや苦味の原因となる物質である。そのため、ごぼう独特のえぐみが好ましくない場合には、アク抜きをしたほうがよいだろう。とくに、えぐみや苦味が多いごぼうの場合は、アク抜きをしたほうが調理後の味わいはよくなる。

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ごぼうはポリフェノール、クロロゲン酸の影響で黒くなるといわれている。(※3)えぐみを嫌う人や黒みを帯びやすいごぼうの場合は、アク抜きをしたほうがよい。(※3)

豚汁のごぼうにアク抜きは必要?

ごぼうを使用する料理の代表は、きんぴらや豚汁、味噌汁、もつ煮や筑前煮である。

豚汁のような汁物の場合、水にさらしておかないとえぐみを感じることがあるかもしれないが、きんぴらや煮物など濃い味付けをする場合にはこうした風味や変色も気にならないことが多い。アク抜きを避けたい場合には、それをカバーするような味付けの料理を選ぶとよいだろう。状況に応じて、アク抜きをするかしないか判断してほしい。

3. アク抜きしたごぼうの保存方法

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アク抜きをしたごぼうは保存が可能だろうか。ほかの野菜と同様、ごぼうもカットした後は傷みやすくなる性質がある。アク抜きしたごぼうはどのような保存をするべきか、その方法を説明する。

冷蔵保存の場合

アク抜きしたごぼうは、酢水に浸けたまま冷蔵保存するのがよい。酢水は毎日交換するのが基本だが、いずれにしても早めの消費を心がけてほしい。3日以内には食べきるようにしよう。

アク抜きして加熱したごぼうの場合には、保存用の袋や容器に入れて冷蔵する。この場合も、早く食べきってしまうほうが風味や質が維持できるだろう。

冷凍保存の場合

アク抜きした生のごぼうを冷凍すれば、1か月ほど保存が可能になる。まず、水や酢水にさらしてアク抜きをしたら、水分をしっかりと除去する。そして、アク抜きしたごぼうをラップにくるんだ後、保存用の袋に入れる。冷凍ごぼうを調理に使う場合は、解凍する必要もない。大量のごぼうを使い切れない場合は、冷凍保存がおすすめである。

結論

ごぼうはカットすると変色しやすい野菜である。そのため、酢水や熱湯を使ってアク抜きする方法がよく知られている。一方、ごぼうをあく抜きすることで風味や栄養を損なう可能性もある。そのため、アク抜きはしないまま味わえる料理法がベターである。ごぼうをアク抜きする場合は、手順や時間を守って美味しさを維持してほしい。

(参考文献)

  • ※1.独立行政法人農畜産業振興機構「ごぼう」https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/yasai/0901_yasai1.html
  • ※2.一般社団法人全国農業協同組合中央会「ゴボウ」https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=36
  • ※3.株式会社環境技術センター「第6回 ごぼうのあく抜きはしなくてもいい?」http://www.kgcenter.co.jp/education/labo-column/6/

監修管理栄養士:渡邉里英

経歴:大学で栄養学を学び、大学院卒業後、医学関連出版社に就職。管理栄養士としての知識と医学雑誌の編集経験をもとに、オリひと食料理記事の監修に至る。

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