冬になると定期的に食卓に登場するおでん。大根やこんにゃく、昆布巻きなど、カロリーの低そうな食材も多く入っているため、ヘルシーなイメージの食べ物という印象を持っている人もいるだろう。果たしておでんは本当にヘルシーな食べ物なのだろうか、それともそうではないのか。詳しく見ていこう。
目次
- 1. おでんで太る可能性
- 2. おでんの太る食べ方
- 3. おでんで太る可能性を下げる方法
1. おでんで太る可能性
寒い季節になると、ついつい食べたくなるおでん。材料を買いそろえて自分で作ったり、コンビニで購入して帰ったり、スーパーでパックタイプを買って温めて食べたりする人もいるだろう。こんにゃくや昆布も入っていて、比較的ヘルシーなイメージを持ちがちだが、食べると太るのだろうか。
カロリーの高い具
まずは、コンビニエンスストア、ローソンのおでんでカロリーをチェックしてみよう。
【おでんの具のカロリー(※1)】
あらびきウインナー:88kcal
ウインナー巻:80kcal
つゆしみたまご:68kcal
絹厚揚げ:60kcal
炭火焼つくね串なんこつ入:57kcal
国産もち米使用餅入巾着:54kcal
ひじきと5種野菜のさつま揚げ:50kcal
焼ちくわ:27~34kcal
つゆしみがんも:34kcal
つゆしみ大根:11kcal
国産手結び白滝:5~7kcal
沖縄風テビチ(沖縄地域のローソンのみ):161kcal
沖縄風ソーキ(沖縄地域のローソンのみ):140kcal
家庭でおでんを作るときに入れる具の数は、全国平均で8.24個である。大根や卵が定番という人が多いかもしれないが、沖縄のおでんはテビチという豚足やソーキが入っており、コクのある味が特徴だ。そのテビチとソーキが、かなりカロリー高めなので、そればかりを食べると太る原因になってしまうだろう。
ちなみに青森県や岩手県はつぶ貝、広島県はサザエ、石川県の金沢おでんは蟹面、三重県桑名市はハマグリ、福岡県は餃子巻と地域によって個性のあるおでんの具が食べられている。
2. おでんで太る食べ方
おでんを食べて太るのは、ある理由があるからだ。ちょっとしたポイントを意識して食べれば、摂取カロリーを抑えることができるだろう。
汁を飲み干す
おでんの汁は塩分が多いため、飲み過ぎるとむくみの原因になりやすい。むくみは体重増加を招く可能性もあるので、減塩を心がけることが大切だ(※2)。ちなみに味が染みているおでんの具にも、たくさんの塩分が含まれている。こんにゃくや白滝は食材自体に塩分はないが、味が染み込むと塩分量が多くなる(※3)。
食べ過ぎ
おでんのいいところは、自分で好きな具を選んで味わえることだ。しかし好きな具ばかり食べると栄養バランスが偏ってしまう。たとえばちくわぶには100gあたりで29.6gの糖質が含まれている。ちくわぶばかりを食べると、糖質の摂り過ぎになるので注意が必要だ。
野菜や昆布、こんにゃくのような具を中心に、いろいろと少しずつ食べるのが、栄養バランスを整えるコツだ(※3、4)。
夜遅くに食べる
深夜のような夜遅くにおでんを食べるのはNG。なぜなら就寝中は胃腸の働きが低下するからだ。また、夜遅くはBMAL1(ビーマルワン)というたんぱく質により、身体に脂肪を蓄えるよう指令が出されるため、その時間帯に食事を摂るのは太る原因になりやすい(※5)。
3. おでんで太る可能性を下げる方法
Advertisements
最後におでんで太る可能性を下げる方法を紹介しよう。
おすすめの具
セブンイレブンのおでんの具を、カロリーが低い順番に紹介する。
おでんの具のカロリー(※6、8)
味しみこんにゃく:2~4kcal
味しみ白滝:4~5kcal
味しみ大根:7~11kcal
ふんわりはんぺん:29kcal
牛すじ串:31kcal
こだわり焼ちくわ:34~36kcal
がんも:39kcal
ごぼう巻:43~44kcal
味しみ厚揚げ:47~106kcal
太るのを避けたいときにおすすめのおでんの具は、こんにゃくや白滝だ。また、ゆっくり噛んで食べることも太るのを回避するのに大切なポイントのひとつ。農林水産省の公式サイトによると早食いの習慣がある人は肥満度が高い傾向にあるという。理由は、早食いすると脳が満腹を感じる前に食べ過ぎてしまうからだ(※9)。
結論
おでんで太る可能性について解説した。おでんで太りたくない人は先述したように汁を飲み干さず、食べ過ぎに注意し、夜遅くに食べるのを避けること。また、最初に野菜を食べたり、カロリーの低い具を選んだりすることも大切なポイントだ。
(参考文献)
※1出典:ローソングループ「おでん」
https://www.lawson.co.jp/recommend/original/oden/
※2出典:株式会社NTTドコモ「ダイエッター必見!太りにくいおでんの食べ方・選び方5つ」
https://health.docomo.ne.jp/column/diet/0190
※3出典:社会医療法人 三栄会 ツカザキ病院「管理栄養士に学ぶ減塩のコツ~おでん編~」
https://www.tsukazaki-hp.jp/column/14648
※4出典:文部科学省「食品群名/食品名: 穀類/こむぎ/[その他]/ちくわぶ
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01069_7
※5出典:医療法人健信会 岩崎内科クリニック「太りやすい体質」
https://www.iwasaki-naika.com/obesity/constitution/
※6〜※8出典:セブン&アイ・ホールディングス
https://www.sej.co.jp/
※9出典:農林水産省「ゆっくり食べる」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics4_02.html
監修管理栄養士:渡邉里英
経歴:大学で栄養学を学び、大学院卒業後、医学関連出版社に就職。管理栄養士としての知識と医学雑誌の編集経験をもとに、オリひと食料理記事の監修に至る。