ピーナッツには、食べ出すと止まらない美味しさがある。体によいといわれるマメ科のピーナッツではあるが、食べ過ぎは太る原因となることが知られている。ピーナッツを食べるとなぜ太るのか。本記事ではピーナッツが含む栄養やその効能とともに、太る要因について説明する。
目次
- 1. ピーナッツで太る可能性
- 2. ピーナッツの適量
- 3. ピーナッツのおすすめの食べ方
1. ピーナッツで太る可能性
ピーナッツの食べ過ぎは太る原因となる。これは本当である。その理由は、ピーナッツのカロリーにある。一方でピーナッツは、有効な栄養素も含有している。まずはピーナッツのカロリーと栄養について見ていこう。
食べた分太る
ピーナッツは落花生の英名である。塩分を含まないピーナッツ100g当たりのカロリーは、実に572kcalにもなる。(※1)バターピーナッツなど手を加えたものであれば、カロリーはさらに上昇する。つまりピーナッツは、太ることを懸念する人にとっては、食べ過ぎには重々注意する必要がある食品なのである。
しかし2019年の研究報告では、長期的にピーナッツをはじめとするナッツ類を摂取することで、肥満となる可能性が減少することが判明した。ジャンクフードの摂取をピーナッツなどのナッツ類に置き換えると、太る可能性は低くなるというわけである。(※2)
いずれにしても、ピーナッツは食べ過ぎに注意する必要があることは変わりないだろう。
栄養と機能
ピーナッツはカロリーが高い食品であるが、一方でダイエットに適した要素も有している。カリウムやリンなどのミネラルのほか、ビタミンB群、とくにナイアシンを豊富に含んでいる。(※1)カリウムは塩分を体外に排出する働きがあり(※3)、リンは骨や歯の形成のために必須のミネラルである。(※4)またナイアシンは、糖や脂質の代謝やエネルギーの産生に関与している成分である。(※5)つまりピーナッツは、ダイエットに役立つよう上手に食べればよいというわけである。
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2. ピーナッツの適量
ピーナッツの食べ過ぎはダイエットの大敵である。しかし適量ならば、毎日の摂取が推奨される食物でもある。ピーナッツはどのくらい食べるのが適当なのか。その量を見てみよう。
1日の摂取量
全国落花生協会によれば、ピーナッツは1日20~30粒の摂取が健康に最もよいと報告されている。(※6)この量のピーナッツを、甘いおやつやスナック代わりに毎日食べることによって、良質なタンパク質、脂質、ミネラルを摂取でき、肥満や生活習慣病の予防につながる可能性が高くなるという。(※6)おやつや料理に上手に活用すれば、ピーナッツのメリットを美容や健康のために生かすことができるだろう。
3. ピーナッツのおすすめの食べ方
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ついつい食べ過ぎてしまうピーナッツであるが、上手に食生活に取り入れるためにはどのような食べ方があるだろうか。ピーナッツを美味しく健康的に食べるためのアイデアをいくつか紹介する。
ダイエット中の食べ方
ダイエット中のピーナッツの食べ方としては、適量を毎日摂取することが最善である。ピーナッツを販売する企業によれば、ピーナッツは皮も一緒に食べることでより多くのポリフェノールの摂取が期待できるという。ポリフェノールには抗酸化作用があり、免疫機能の低下や老化を予防する働きがあるのである。(※7)
また、適量のピーナッツを料理に使うのも一興である。豚肉や野菜とともに中華風の炒めものにしたり、肉みそにしたり、あるいは自家製ピーナッツバターにしたりして楽しんでもよい。食べ過ぎに注意して、上手に美味しく食べてほしい。
結論
ピーナッツは太りやすい食品というイメージがあるが、カロリーからいえばそれは当たっている。しかし近年の研究では、ピーナッツを長期的に摂取することで肥満リスクが低下することも報告されている。またピーナッツには、良質な脂質やミネラル、ナイアシンなどの栄養も含まれていることから、ダイエット中にも適量を取り入れることで健康の維持に役立つだろう。食べ過ぎに留意し、上手にピーナッツを摂取してほしい。
参考文献- ※1.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)種実類/らっかせい/大粒種/乾」
- ※2.BMJ Publishing Group Ltd & NNEdPro Global Centre for Nutrition and Health「Changes in nut consumption influence long-term weight change in US men and women 」
- ※3※4※7.厚生労働省
- ※5.公益財団法人長寿科学振興財団「ナイアシンの働きと1日の摂取量」
- ※6.一般財団法人全国落花生協会「栄養満点の落花生」