ケールの栄養と機能性!葉野菜の女王を美味しく食べる方法を紹介

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ケールは青汁の原材料のひとつとして有名な野菜だ。味が苦いため、あまり好きではないという人もいるだろう。逆に身体の健康を保つために摂取している人もいるのでは?今回はケールの栄養と特徴、美味しく味わう方法を紹介しよう。


目次
  • 1. ケールの栄養と特徴
  • 2. ケールは栄養成分
  • 3. ケールの栄養を美味しくとる方法

1. ケールの栄養と特徴

ケールはアブラナ科アブラナ属に属しており、ブロッコリーやキャベツの原種である野菜だ。栄養成分を豊富に含むため、緑黄色野菜の王様と呼ばれている。特徴のひとつが自然な睡眠を導く成分のメラトニンが含まれているところだ(※1)。日本では青汁に使用されることが多い、ケールの栄養と特徴を紹介しよう。

耐候性のある野菜

ケールは苦いし美味しくないというイメージが先行しがちな野菜だ。しかし近年は苦みが少ないうえ、食べやすくて料理向けのケールが次々と登場している。とくに健康情報に敏感な人や若者達を中心に人気を集めている野菜である。ケールは約4500年前、地中海沿岸で誕生したという。和名は緑葉甘藍(リョクオウカンラン)や羽衣甘藍(ハゴロモカンラン)と呼ばれている。

ケールの特徴のひとつが生命力が強いところだ。とくに温暖な土地は周年栽培でき、耐暑性と耐寒性に強いのも特徴だ。ヨーロッパでは食糧難の時代に栽培され、飢餓を救済したという。保存性が高いのも特徴のひとつで、ケルト人の航海時の栄養補給食として利用され、壊血病予防に役立っていたそうだ(※2)。

2. ケールは栄養成分

次にケールに含まれる栄養成分と特徴を紹介しよう。

成分と機能性

ケールは、β-カロテン・ビタミンC・食物繊維・カリウム・カルシウム・葉酸・GABAといった栄養成分を含んでいる(※3、4)。ケールは抗酸化力が強いことが特徴のひとつで、アメリカでは低カロリー食品という意味のスーパーフードや葉野菜の女王と呼ばれている(※2)。それぞれの栄養の特徴を紹介しよう。

βーカロテン

免疫力を高めて風邪とがん予防に効果が期待できる(※4)。

ビタミンC

歯・軟骨・毛細血管などを正常に保つ働きや、皮膚のメラニン色素の生成を抑えて日焼けを防ぎ、ストレスや風邪に対して抵抗力を強める働きがある(※5)。

食物繊維

身体のサインから見る食物繊維の必要量は、1日に1回は規則的に排便があることだ。欧米では1日の食物繊維の摂取量が24g以上で、大腸がん・胃がん・乳がん・脳卒中・心筋梗塞・2型糖尿病の発症リスクが低下するという研究報告がある(※6)。

カリウム

カリウムの働きは、細胞内液の浸透圧を調整して一定に保つ効果が期待できる。ほかに神経の興奮性と筋肉の収縮に関わりがあり、体液のpHバランスを保つ働きがある(※7)。

カルシウム

カルシウムは身体の機能維持と調節に欠かせない栄養成分だ。健康効果は骨や歯の材料になったり、心筋の機能を正常に保ったり、筋肉の収縮に不可欠である(※8)。

葉酸

葉酸は細胞の分裂と成熟を左右するので、とくに胎児に重要な栄養成分だ。妊婦が葉酸を十分に摂取すると、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減らせる(※9)。

GABA

GABAは交感神経の働きを抑制し、興奮した神経を落ち着かせてストレスを緩和し、睡眠の質を整える効果が期待できる(※10)。

3. ケールの栄養を美味しくとる方法

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最後にケールの食べ方を紹介しよう。青汁で摂取する機会のあるケールだが、生でも加熱しても美味しく味わえる。

時短で簡単に調理できる野菜

ケールは和洋中を問わず、さまざまな料理に使えるのが嬉しいポイントだ。全般的に食べられない部分が少なく、下ごしらえは泥が残らないように水洗いしてから葉と茎を分ける。そのまま調理に使えるが、苦みが苦手な人は下茹でするとよい。方法は鍋に湯を沸かし、塩を少し入れて沸騰させ、約1~2分サッと茹でればOK。加熱して食べるのもありだが、栄養を十分に摂取したいなら生食がおすすめだ(※12)。

具体的な調理法は、小松菜や白菜、キャベツを使うメニューと置き換える方法だ。また千切りキャベツの一部をケールにするのもおすすめ。ほかの葉物野菜に加えて一緒に調理できる。簡単に作れる、ケールとりんごのサラダを紹介しよう。

ケールとりんごのサラダ

  • ケールを食べやすい大きさにちぎる。
  • りんごを一口大の薄切りにする。
  • ケールとりんごをオリーブオイルで和える。
  • 砕いたクルミ・塩・ホワイトバルサミコ酢を加えて和え、器に盛り付ければ完成だ。

結論

ケールの栄養と摂取して得られる健康効果、具体的な調理方法を紹介した。今までケールは青汁でしか飲んだことがないという人もいるだろう。先述したようにケールには、さまざまな栄養成分が含まれているので、積極的に食べてもらいたい野菜だ。

(参考文献)

※1出典:株式会社わかさ生活「ケール」

https://himitsu.wakasa.jp/contents/kale/

※2出典:独立行政法人農畜産業振興機構「話題(野菜情報 2020年2月号)苦いからおいしいへ~今、注目されるケール~」

https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/wadai/2002_wadai.html#PAGETOP

※3出典:カゴメ株式会社「[ケール]サラダにも炒めものにも!含まれる栄養素や食べ方」

https://www.kagome.co.jp/vegeday/yasai/kale/

※4出典:熊本県「今日から始める「野菜あと一皿(100g)」レシピ集 緑1アスパラガス」

https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/life/139314_287035_misc.pdf

※5※9出典:公益財団法人 長寿科学振興財団

https://www.tyojyu.or.jp/

※6※7出典:厚生労働省

※8出典:農林水産省「大切な栄養素カルシウム」

https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics1_05.html

※10出典:医療法人社団・一友会 ナチュラルクリニック代々木「GABAってなぁに?」

https://www.natural-c.com/blog/2021/03/gaba-766288.html

※12出典:キューサイ株式会社「栄養満点のケールは生でもおいしい!ケールサラダの簡単レシピ」

https://www.kyusai.co.jp/contents/kalesalad/

監修管理栄養士:黒沼祐美

経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士、健康運動指導士資格を取得。企業給食管理、食品メーカーでの商品開発、医療機関での栄養指導、健保組合での特定保健指導などを経験。その後、食文化や料理技術を学ぶためイタリアにて1年間料理留学を経験し、2012年より在住。これまでの経験を活かし、現在はオンラインでの特定保健指導や食・栄養関係の記事監修などを行う。

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