ダイエット中に糖質や脂質を控える方は多いだろう。蕎麦は低GI食品で食後血糖値が緩やかに上昇するため、ダイエットに向いている食材といわれている。今回は蕎麦を食べながら効果的にダイエットする方法や食べる際の注意点を紹介するので、ダイエットに蕎麦を取り入れる際に参考にしてほしい。
目次
- 1. 蕎麦ダイエットのやり方
- 2. 蕎麦ダイエットで得られる効果効能
- 3. 蕎麦ダイエットの注意点
1. 蕎麦ダイエットのやり方
蕎麦はダイエットに向いている食品だが、ただ食べればいいというわけではない。蕎麦で効果的にダイエットするには食べ方が大事だ。蕎麦に含まれる栄養を活用しつつ、運動を取り入れることで効率的にボディメイクをしよう。
やり方のポイント
ただやみくもに蕎麦を食べても減量できるわけではない。無理な食事制限はリバウンドに繋がるだけでなく、行き過ぎると栄養不足や貧血などになり、身体の不調を引き起こしてしまう。
無理なく蕎麦ダイエットを続けるためのポイントは、3食のうち1食だけを蕎麦に置き換えること。食べ過ぎは肥満の原因となるため、食べる量は蕎麦1杯分(220g)にとどめておこう。蕎麦は3食のうちどこで置き換えてもいいが、夜遅くの食事は肥満の原因になるため、夕食で置き換える場合は時間に注意しよう。
2. 蕎麦ダイエットで得られる効果効能
蕎麦がダイエットに適している理由は栄養素のバランスにある。ここでは蕎麦に含まれるダイエットに役立つ成分を紹介する。
抗酸化作用
蕎麦に含まれる栄養素で注目したいのがルチン。ルチンはポリフェノールの一種であり、抗酸化作用があるため、血管を健康に保つことから美肌効果や高血圧の予防などアンチエイジングに効果があるといわれている。また、ルチンにはビタミンCの吸収を促進してくれる働きがあることから野菜などと一緒に摂り入れることで美容効果も期待できる。
脂肪を燃焼させる
蕎麦にはビタミンが豊富に含まれており、その中でもビタミンB群の含有率が高い。ビタミンB群には脂肪や糖質の代謝を助けてくれるダイエットに嬉しい効果がある。たとえばビタミンB1はブドウ糖をエネルギーに変換する手助けをしてくれる役割をもち、ビタミンB2は糖質や脂質、タンパク質をエネルギーに変える働きを助けてくれる。ビタミンB群はダイエットに欠かせない栄養素なのだ。
腸内環境を整える
蕎麦には腸内環境を整えるのに役立つ食物繊維が豊富に含まれている。蕎麦に含まれている食物繊維は水に溶けにくい不溶性食物繊維で、便秘対策に効果がある。排便を促すことで腸内環境を整えてくれるだけでなく、糖質の吸収を穏やかにし、食後血糖値の上昇も抑えてくれる。
筋肉を作る
ボディメイクに欠かせないタンパク質が豊富に含まれているのも、蕎麦がダイエットに向いている理由のひとつだ。
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タンパク質は筋肉をつくる働きがあるため、基礎代謝をあげるのに欠かせない栄養素。蕎麦のすごさはンパク質が豊富に含まれるだけでなく、タンパク質を構成するアミノ酸のバランスのよさにある。アミノ酸が体内で効率よく使われるため、タンパク質が筋肉になりやすい。栄養素のバランスがよく運動の効果もアップしてくれる蕎麦は、まさにダイエットに適した食材なのだ。
3. 蕎麦ダイエットの注意点
いくらダイエットに適した食材だからといっても蕎麦ばかり食べていては栄養が偏ってしまうため痩せない。ここでは蕎麦ダイエットをする際に注意したいポイントについてみていこう。
含まれるカロリー量
蕎麦に含まれるカロリーは茹でた蕎麦一束(100g)で130kcal、糖質は23.1g含まれている。(※1)
ほかの麺類(100gあたり)と比較してみると以下のようになる。
- 茹でたうどん 95kcal 糖質量20.3g(※2)
- 茹でたそうめん 114kcal 糖質量24.9(※3)
- 茹でたスパゲティ 150kcal 糖質量29.2g(※4)
ダイエットに適した栄養素は含まれているものの、ほかの麺類と比較すると蕎麦は意外にもカロリーが高いため、食べ過ぎには注意が必要だ。
栄養の偏りに注意
ダイエットに適した蕎麦だが、蕎麦単品ばかりでは栄養が偏ってしまう。ほかの食材を組み合わせて栄養バランスを意識しながら美味しくダイエットを続けよう。組み合わせにおすすめの食材は、タンパク質の豊富な鶏肉や豚肉、納豆など。とくに蕎麦に乗せるだけで味変できる納豆は、スーパーやコンビニでも手軽に手に入れることができ、ダイエットに向いている食材。
蕎麦は温めたり、具材をトッピングしたりとさまざまなアレンジができるため、お気に入りのレシピを見つけて無理なくダイエットを楽しもう。
結論
栄養素のバランスがよく、手軽に取り入れられる蕎麦はダイエットにおすすめの食材だ。ダイエット中に炭水化物が食べたくなったときは、なるべく蕎麦を選ぶといいだろう。蕎麦に含まれる栄養を理解したうえで無理なくダイエットに取り組み、美味しい蕎麦でこの夏は痩せた自分を楽しもう。
(参考文献)
- (※1) ~(※4)文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」https://fooddb.mext.go.jp/