今回紹介するのは、さつまいもでダイエットする方法だ。焼き芋やスイートポテト、天ぷら、ふかし芋のように、いろいろな調理法で味わえるさつまいもだが、ダイエット向きの食材なのだろうか。簡単なさつまいもダイエットのやり方や注意点を紹介するので、ぜひ参考にしてもらいたい。
目次
- 1. さつまいもダイエットの簡単なやり方
- 2. さつまいもダイエットの注意点
- 3. さつまいもダイエットが効果的な理由
1. さつまいもダイエットの簡単なやり方
蒸したり焼いたり揚げたり、いろいろな調理方法で味わえるさつまいもだが、ダイエット向きの食材なのだろうか。ここではさつまいもダイエットのやり方とポイントを紹介しよう。
やり方とポイント
一般的にダイエットは身体活動で消費するエネルギーより、食事から摂取するエネルギーを少なくして体重を減らす方法だ。取り入れるエネルギー量を減らそうと、極端に摂取量を制限して特定の食品のみを食べるような偏ったダイエットはNGだ。たとえ一時的に体重が減ることがあっても、ストレスがたまりやすく、必須栄養素の摂取量が不足しやすい。その結果、食物繊維不足で便秘になったり、カルシウムやビタミンDが不足して骨粗鬆症になったり、鉄分不足で貧血や月経異常のように健康を損なう可能性がある。ダイエットのポイントは規則正しい生活を送りながら、カロリー計算した食事を食べ、ウォーキングやランニングのような運動を無理せず長く続けることだ(※2)。
さつまいもには腸を刺激して便通を促すヤラピンやセルロースのような食物繊維が含まれている。また、さつまいもに含まれるポリフェノールのクロロゲン酸は、糖吸収遅延や脂肪の蓄積を抑える効果が期待できるため(※1)、さつまいもはダイエット向きの食べ物といえるだろう(※1)。さつまいもダイエットの方法は、1日3食のうち1食の主食のみをさつまいもに置き換えるだけと簡単だ。ちなみに韓国では1日1食の主食をさつまいもに置き換えるコグマダイエットが話題になっている。
2. さつまいもダイエットの注意点
次にさつまいもダイエットの注意点を解説しよう。
食べ過ぎはNG
さつまいもダイエットで注意すべきことのひとつが、食べ過ぎてしまうことだ。美味しいうえ栄養もあるからと、さつまいもをパクパク食べるのはNG。蒸したさつまいもは100gあたりで129kcalあり、食べ過ぎはカロリーオーバーになってしまう(※4、5)。
味付けや調理法
さつまいもは自然な甘みが特徴だ。さつまいもにはでんぷんが多く含まれているが、そのままでは甘みをあまり感じられない。しかしβ-アミラーゼという酵素によってでんぷんが糖に分解されると甘みが増す。β-アミラーゼがさつまいものでんぷんに働きやすい温度は65~70℃だ。温度が低いと分解が進みにくく、逆に高いとβ-アミラーゼが壊れてしまいでんぷんを分解できない。石焼きいもが甘いのは適温でゆっくりと時間をかけ、中まで火を通しているからだ。レンジでさつまいもを加熱調理すると短時間で中心まで高温になるが、でんぷんが分解される前にβ-アミラーゼが壊れるため、甘さが少なくなってしまう。甘いさつまいもを食べたいなら、弱火~中火で時間をかけて加熱すること(※6)。
3. さつまいもダイエットが効果的な理由
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最後にさつまいもダイエットがもたらす効果について紹介しよう。
整腸作用
さつまいもに含まれている栄養成分のひとつが食物繊維だ(※4)。食物繊維は水に溶ける水溶性食物繊維と溶けない不溶性食物繊維に大別される。不溶性食物繊維は水分を吸収して便の容積を増やすため、大腸が刺激されて排便がスムーズになる。また、有害物質を吸着して便と一緒に身体の外に排出するので、腸をキレイにして大腸がんのリスクを減らすといわれている(※7)。
腹持ちがよい
さつまいものように食物繊維を多く含む食品は、低カロリーでありながら噛みごたえがあり、食べたときの満足感が高い(※7)。ダイエット中の人にとっては嬉しい食べ物のひとつといえるだろう。
抗酸化作用
さつまいもには活性酸素の働きを抑える作用のあるビタミンA・ビタミンC・ビタミンEが含まれている(※4,8)。ビタミンAはβ-カロテンとして食品に多く含まれるが、このβ-カロテンは活性酸素の発生を抑えて取り除く働きがある。ビタミンCは過酸化脂質の生成を抑える働きがある。ビタミンEは抗酸化作用をはじめ、細胞内に過酸化脂質を作るのを抑える働きがある(※8)。
結論
さつまいもダイエットのやり方や注意点、ダイエット効果について紹介した。復習になるが、さつまいもダイエットを成功させるポイントは規則正しい生活とカロリー計算した食事、ウォーキングやランニングのような運動を長く続けることだ。
(参考文献)
※1出典:一般社団法人さつまいもアンバサダー協会「サツマイモの機能性 ~特有の栄養成分3つとは?~」
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https://sweetpotatoes.jp/nutritional_function_component/
※2出典:厚生労働省「ダイエット(だいえっと)」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-090.html
※3出典:公益社団法人埼玉県栄養士会「太るもやせるも食事が基本」
https://www.saitamaken-eiyoushikai.or.jp/hitokuchi/
※4出典:文部科学省「食品群名/食品名: いも及びでん粉類/<いも類>/(さつまいも類)/さつまいも/塊根/皮つき/蒸し」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=2_02046_7
※5出典:公益社団法人 有隣厚生会 共立産婦人科医院「10月13日は『さつまいもの日』」
https://www.kyoritsu-lc.com/2020/10/13/%E4%BB%8A%E6%97%A5%E3%81%AF%E3%80%8C%E3%81%95%E3%81%A4%E3%81%BE%E3%81%84%E3%82%82%E3%81%AE%E6%97%A5%E3%80%8D/
※6出典:医療法人 社団 宏志会 豊岡第一病院「第2回 管理栄養士のおいしい御飯」
https://toyooka1.co.jp/column/02/
※7出典:公益財団法人 長寿科学振興財団「食物繊維の働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shokumotsu-seni.html
※8出典:厚生労働省「抗酸化ビタミン(こうさんかびたみん)」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-008.html