多忙な現代人にとって食材の冷凍はもはや当たり前のことになっている。よく手に取る野菜のひとつ、かぶは冷凍可能だろうか。一見すると冷凍が難しそうなかぶだが、冷凍することができる。本記事では、かぶの冷凍方法やそのアレンジ方法を紹介する。
目次
- 1. かぶは冷凍するとまずくなる?
- 2. かぶを上手に冷凍保存する方法
- 3. かぶの葉の冷凍方法
- 4. 冷凍かぶは離乳食にもおすすめ
- 5. 作り置きで便利!冷凍できるかぶのおかず
1. かぶは冷凍するとまずくなる?
かぶは冷凍するとまずくなるという噂もあるが、上手に冷凍すれば美味しく食べられる。理由としては、解凍後はかぶの食感がより柔らかくなることが挙げられる。離乳食などを作る必要がある家庭ではとくに、冷凍したかぶは便利なのである。では、かぶはどのように冷凍保存するべきなのだろうか。
2. かぶを上手に冷凍保存する方法
解凍後も美味しくかぶを食べるためには、冷凍を正しい方法で行う必要がある。かぶは丸ごとでも、カットした状態でも冷凍ができる。それぞれの方法を説明する。
丸ごとのかぶを冷凍
まず、かぶを丸ごと冷凍する方法から見ていく。かぶは丸ごと冷凍することで、みずみずしさを保持することができるといわれている。
冷凍方法とコツ
よりよい状態で保存するためには、まず、かぶの葉の部分を切断する必要がある。葉を落としたかぶをよく洗い、水分をしっかりと除去して皮を剥く。きれいにしたかぶを1個ずつラップでくるみ、冷凍用の袋に入れるのである。この状態で、約1か月保存が可能である。
解凍方法とコツ
丸ごと冷凍したかぶを解凍する場合は、ラップからはがして流水に当てる。流水に当てるのは10秒ほどで問題ない。完全に解凍してしまうよりも、半解凍状態のほうがみずみずしさが保てるためである。半解凍状態のかぶは、生のかぶ同様にカットして調理に使うことができる。
カットしたかぶを冷凍
解凍後に使いやすいように、かぶをカットして冷凍することもできる。その方法を見てみよう。
冷凍方法とコツ
くし形や半月の形に切ったかぶを、1回の調理の量に分けてラップにくるんで専用の袋に入れて冷凍する。冷凍後は1か月を目安に使い切るのが妥当である。
解凍方法とコツ
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カットして冷凍したかぶは、解凍の必要がない。凍ったまま料理することができる。サラダなど生で食べたい場合は、半解凍状態で皿に盛ったほうが食感がよい。
3. かぶの葉の冷凍方法
新鮮なかぶが手に入った場合は、葉の部分も捨てずに食べてほしい。シャキシャキとした食感を、さまざまな料理法で楽しめる。かぶの葉を生で冷凍する場合は、茎の部分と葉の部分を分け、それぞれ1回で使い切る量をラップにくるむ。解凍する必要がなく、そのまま料理に使える。
また、葉の部分を軽く茹でてから冷凍することもできる。茹でで水分をしっかりと除き、食べやすい大きさ、1回で使い切れる量にして、ラップにくるむ。いずれの場合も、1か月をめどに使い切って欲しい。
4. 冷凍かぶは離乳食にもおすすめ
冷凍することで食感が柔らかくなるかぶは、離乳食向きの食材である。調理法によって、離乳食の初期から使うことができる。
まず、柔らかくなるまで煮たかぶをすりおろしたり裏ごしをして、繊維などを取り除く。冷凍用のパックにペースト状になったかぶを入れて平らにし、冷凍する。解凍する場合は、食べる分だけを取り出して少量の水を加え、レンジで数10秒加熱する。初期ならばそのままでもいいし、10倍粥に混ぜてもいい。後期ならば薄く味付けしてから食べさせてあげるのもおすすめだ。中期以降の離乳食にする場合は、柔らかく煮たかぶをみじん切りにするくらいの食感で冷凍してもよいだろう。
いずれの場合も、幼児の離乳食の進め方を専門家から聞いて食べさせるようにしよう。離乳食で使う場合、かぶの冷凍保存期間は1週間くらいを目安にする。
5. 作り置きで便利!冷凍できるかぶのおかず
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かぶはそのまま、あるいはカットしてからでも冷凍できることがわかっていただけたと思う。そしてかぶは、料理したものも冷凍できるのである。忙しい毎日のために、作ったかぶの料理を冷凍し、お弁当やおかずとして活かしたい。いくつかの例を紹介する。
かぶの煮物
かぶのおかずとしてよく知られているのが煮物である。淡白なかぶに、味が染みると美味しい煮物になる。かぶの煮物は、冷めた後に冷凍用の袋や保存容器に入れて冷凍する。中の空気をしっかり抜くのがコツである。解凍は、自然解凍でも加熱解凍でも問題ない。
かぶの漬け物
かぶは古来日本で漬け物として愛されてきた。自宅でも気軽にかぶの漬け物を作ることができ、さらに冷凍も可能だ。薄い半月切りにしたかぶとともに、塩や砂糖などの調味料を袋に入れる。20分ほどおいてしんなりしてきたら、水分をしっかり絞り、冷凍用の袋か保存容器に小分けして冷凍する。
かぶのポタージュ
かぶを洋風で食べたい場合には、ポタージュがおすすめである。ミキサーを使って簡単にできるポタージュは、牛乳や豆乳を加える前の状態で冷凍用の袋や容器に入れて冷凍しておくのがおすすめだ。解凍するときは、温めた牛乳や豆乳の中に直接入れ、加熱しながら溶かしていこう。小腹が空いたときのおやつにも向いている。
かぶの炒めもの
かぶは炒めものにすれば、子どもたちも喜ぶお弁当のおかずになる。ベーコンなどとともに炒めたかぶは冷めた後に冷凍用の袋に入れ、空気を抜いてから冷凍庫に入れる。食べる際は、電子レンジなどで加熱し解凍する。
結論
かぶは冷凍すると味が落ちるというイメージを持つ人もいるが、実は冷凍できる食材である。冷凍することで食感が柔らかくなるため、離乳食にも向くというメリットがある。丸ごと、カットした状態、調理したものも冷凍できるため、状況に応じて使用できるのが嬉しい。かぶのみずみずしさを損なうことなく冷凍し、最後まで美味しく食べてほしい。