監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)
今回紹介するのは味噌汁で健康的にダイエットする方法だ。味噌汁といえば日本人の食卓に登場する機会の多い料理だが、ダイエットに向いていることを皆さんは知っているだろうか。味噌汁ダイエットの具体的な方法を紹介するので、ぜひ参考にしてもらいたい。
目次
- 1. 味噌汁ダイエットで健康的に痩せる
- 2. 味噌汁がダイエットに向いている理由
- 3. 味噌汁ダイエットのやり方
- 4. 味噌汁ダイエットにおすすめの具材
1. 味噌汁ダイエットで健康的に痩せる
昨今、自宅で自炊する機会が増えたという人も多いだろう。しかし、料理のレパートリーがマンネリ気味で、同じような料理ばかり食べているという人もいるのでは?また、つい食べ過ぎて太ってしまい、ダイエットの必要性を感じている人もいるはずだ。最初に味噌汁の主な効能や特徴について紹介しよう。
主な効能
味噌は原材料の麹の種類により、麦麹の場合は麦味噌、豆麹は豆味噌、米麹は米味噌、2種類以上の麹を使用する合わせ味噌に分けられる。それぞれ大豆・米・麦・塩の配分の割合が異なるため、一般成分値が大きく異なり、栄養価が違う。味噌の成分から消化促進・胃潰瘍予防・整腸作用・脳卒中予防・コレステロールの抑制・脳の新陳代謝の促進・疲労回復・老化の防止・美肌効果・骨粗しょう症への効果があるといわれている(※1)
味噌汁の特徴
味噌に含まれている食塩は食塩単独とは異なる働きをする。そのため味噌は健康を維持するために欠かせない食材であると考えられている(※1)。現在は食生活が洋風化しており、食卓から味噌汁が姿を消している家庭も多いようだ。中にはスープの代わりにパンと味噌汁の組み合わせで食べている人もいる。おふくろの味はもちろん、インスタントの袋の味でも味噌汁であれば、毎食でも積極的に食べたい食材だ。
2. 味噌汁がダイエットに向いている理由
次に味噌汁がダイエットに向いている理由を紹介しよう。
満腹感を得やすい
そもそもダイエットとは食事の量を制限し、運動やエクササイズを行って減量することだ。極端に摂取制限すると、リバウンドの恐れはもちろん健康に害を及ぼす可能性がある(※2)。食材が多い味噌汁は自然と噛む回数が増えるうえ、満腹感を得やすいのが魅力だ(※3)。
腸内環境を整える
味噌汁に含まれる栄養のひとつが食物繊維だ(※4)。食物繊維は便秘予防をはじめ、整腸効果のみならず、血液中のコレステロールの濃度を低下させたり、血糖値の上昇を抑制したり、多くの生理機能が明らかになっている(※5)。
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3. 味噌汁ダイエットのやり方
ここでは味噌汁ダイエットの具体的なやり方を紹介しよう。お腹まわりをすっきりさせる方法とは?
やり方と注意点
チアシードやアサイーといったスーパーフードが注目を集めているが、皆さんはサートフードを知っているだろうか。食事制限しなくてもダイエット効果を得られると話題だが、どういったものなのだろうか。サートフードはサーチュイン遺伝子を活性化する効果のある食材だ。サーチュイン遺伝子はアンチエイジング効果・脂肪燃焼・食欲抑制・健康増進に作用するといわれている。サートフードを食べるとサーチュイン遺伝子が活性化し、ダイエット効果が期待できるのだ。効果が期待できるサートフードのひとつが味噌汁である(※7)。
味噌汁ダイエットに取り組むなら、味噌汁に含まれる食物繊維を摂取すると、食後血糖値の上昇を緩やかにしたり、腸の働きを活性化したり、腸の善玉菌を増やして便秘予防・改善が期待できる。卵でたんぱく質を補うのも心がけたいポイントだ(※8)。注意すべき点はダイエットというと目の敵にされがちな糖質だが、健康的に痩せるには糖質も含めて栄養バランスよく食べるほうが効果的だ(※9)。
4. 味噌汁ダイエットにおすすめの具材
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最後に味噌汁ダイエットにおすすめの具材を紹介しよう。
おすすめの具材
皆さんは味噌玉を知っているだろうか。味噌玉とは味噌と粉末出汁、好みの乾燥具材を1食分ずつ丸めてラップに包み、保存しておくものだ。食べるときに器に移して熱湯をかけるだけで美味しい味噌汁が作れる。カップや袋で販売されているインスタント味噌汁より新鮮で、自分好みの具材を組み合わせられるのが魅力のひとつ。味噌汁のおすすめ具材の一つに豚肉が挙げられる。豚肉に含まれるビタミンB1は糖質の代謝に働きかけ、身体と脳にエネルギーを補ってくれる。さらに、ビタミンB1の働きをサポートする長ねぎや、クエン酸を含むトマトを加えると疲労回復効果が期待できる(※8)。
結論
味噌汁ダイエットの特徴や味噌汁がダイエットに向いている理由、具体的なやり方を紹介した。先述したように、とくに食材が多い味噌汁は自然と噛む回数が増えるうえ、満腹感を得やすいのが特徴だ。なるべく食材多めの味噌汁で健康的なダイエットにトライしてもらいたい。
(参考文献)
- ※1出典:科学技術振興機構「お味噌の効能」https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/105/11/105_714/_pdf
- ※2出典:厚生労働省「ダイエット」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- ※3出典:山梨県「朝から味噌汁習慣♪」https://www.pref.yamanashi.jp/shokuhin-st/shokuiku/asagohan.html
- ※4出典:文部科学省「食品群名/食品名: 調味料及び香辛料類/<調味料類>/(みそ類)/米みそ/だし入りみそ/減塩」https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=17_17145_7
- ※5出典:厚生労働省「食物繊維」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- ※6出典:一般財団法人日本educe食育総合研究所「ダイエットのミカタ食材「サートフード」とは?」https://www.educe-shokuiku.jp/news/food/diet-food/
- ※7出典:農林水産省「栄養満点の具だくさんおみそ汁」https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/culture/wagohan/articles/2109/spe1_01.html
- ※8出典:公益財団法人 日本缶詰びん詰レトルト食品協会「バランスの良い食事で理想的なダイエット」https://www.jca-can.or.jp/useful/column/162