きのこはダイエット向き!体重の増加抑制効果と食べ方を解説

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監修者:管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)

今回紹介するのは、きのこダイエットの正しいやり方だ。秋を代表する食べ物のひとつであるきのこだが、いろいろな種類があり風味はさまざまだ。きのこがダイエット向きな理由や食べることで期待できる身体への効果、ダイエットの注意点を紹介しよう。


目次
  • 1. きのこがダイエット向きな理由
  • 2. きのこダイエットの正しいやり方
  • 3. きのこダイエットの注意点

1. きのこがダイエット向きな理由

ヘルシーで低カロリーというイメージのきのこだが、実際に食物繊維が多いうえ、満腹感を与えてくれる食材だ(※1)。日本には4000~5000種類ほどのきのこがあるとされているが、食用にされるのは約100種類といわれている。市場に出まわっているのは15種類ほどで、松茸以外のきのこはほとんどが人工栽培されており、一年を通して入手可能だ。そんなきのこがダイエット向きな理由とは?

肥満の改善効果

きのこの一種であるバイリングが肝組織への脂肪沈着抑制と血清脂質項目におよぼす効果について、ヒト脂質異常症と似ているラットを用いた実験によって解析された。肥満抑制の効果は子実体熱水抽出粉末を1日に50~200mg/kg投与した群で、開始4週間後に体重増加の抑制が観察された。また、正常モデルのラットも正常な範囲内で体重の抑制が確認されたという(※2)。

便通の改善

松茸・しいたけ・えのき・マッシュルーム・なめこ・しめじのようなきのこには、β-グルカンやペクチン、キチン、ヘミセルロースのような食物繊維が0.5~2%含まれている。食物繊維は便秘の解消のみならず、大腸がんなどの生活習慣病の予防に対する効果が期待できる(※3)。

むくみの解消

えのきたけやしいたけ、しめじのようなきのこにはカリウムが含まれている。カリウムは余分な塩分を体内から出す働きがあり、血圧を下げるうえ、むくみをとる効果が期待できる(※4、5、6)。

2. きのこダイエットの正しいやり方

次にきのこダイエットの正しいやり方を紹介しよう。

やり方とポイント

【1日の摂取量は50~100gがベスト】

医師や保健師の問診やアンケート調査の結果によると、生のきのこを毎日50~100gほど摂食することがベストだと考えられている。生のきのこを毎日50~100g程度摂取すると、便秘の改善と体臭、便のにおいの軽減などの変化が期待できるという。また、きのこを食べ過ぎると一過性の下痢や軟便化を起こす可能性が考えられる(※2)。

【新鮮なきのこを食べる】

きのこの持つ機能性を最大限に引き出すため、新鮮なきのこを食べるべきだろう。きのこは収穫後に時間が経過すると自己消化反応が起きて、細胞を作る成分が分解する。たとえば国内産のしいたけと比較すると時間をかけて輸入されている海外産のしいたけは、血しょうコレステロールを低下させる働きがある機能性成分のエリタデニンの含有量が少ないという報告もある。室温か冷蔵庫で保存した新鮮なきのこを、なるべく早く食べることがベストである(※2)。

3. きのこダイエットの注意点

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最後にきのこダイエットの注意点を紹介しよう。

バランスよく食べる

【100gあたりのきのこのカロリー(※7)】

しいたけ:19kcal

しいたけ(乾):36kcal

ぶなしめじ:18kcal

なめこ:15kcal

まいたけ:15kcal

まいたけ(乾):36kcal

えのきたけ:22kcal

きくらげ(乾):33kcal

きのこはどれもカロリーが低めだが、きのこばかり食べると栄養が偏りがちだ。先述したようにきのこには食物繊維が豊富に含まれているが、エネルギーの元である糖質・たんぱく質・脂質が少ない(※7)。たんぱく質を含む食材のひとつがささみだ。たんぱく質は身体を作る構成要素であり、酵素やホルモンのような身体の機能を調節する役割を持つ(※8)。また、ごぼうにもきのこと同じように食物繊維が多く含まれている(※9)。きのことごぼうを一緒に食べると便秘予防に効果が期待できる(※7)。さらにグリーンピースにはビタミンB2が含まれており、きのこダイエット中でも美肌をキープしたいときにおすすめの食べ物だ(※7、10)。

結論

きのこがダイエットに向いている理由や、きのこダイエットの正しいやり方、注意点を紹介した。先述したように肥満の改善効果や便通の改善、むくみの解消が期待できるきのこだが、きのこばかり食べると栄養が偏りがちだ。きのこダイエット中でもバランスよく食べることを心がけよう。

(参考文献)

  • ※1※8出典:公益財団法人 長寿科学振興財団https://www.tyojyu.or.jp/
  • ※2出典:科学技術振興機構「きのこの多機能性を科学する」https://www.jstage.jst.go.jp/article/jwpa/42/1/42_12/_pdf
  • ※3出典:国立健康栄養研究所「食事:きのこの栄養価と健康」https://www.nibiohn.go.jp/eiken/question/FMPro%3F-db=question-bbs.fp5&-lay=main&-Format=detail.htm&hatugenID=127&-Find.html
  • ※4※5出典:文部科学省https://fooddb.mext.go.jp/
  • ※6出典:公益財団法人淀川勤労者厚生協会「簡単料理で健康に!!」http://www.yodokyo.or.jp/info/cooking_202110.html
  • ※7出典:公益社団法人 福島県栄養士会「きのこの栄養素と成分」https://www.fukushima-eiyoushikai.or.jp/files/libs/406/202011171653352827.pdf
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