パクチーを食べ過ぎるとどうなる?デメリットや適量を解説

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エスニック料理に欠かすことのできないパクチーは、昨今普通のスーパーにも並ぶようになり、広く知られるようになった野菜のひとつである。セリ科の植物でその強い香りが特徴だ。葉や茎を食用とするだけでなく、種もスパイスとして活用されている。今回はそんなパクチーを食べ過ぎると一体どうなるか?を徹底調査していく。食べ過ぎによるデメリットはあるのだろうか?


目次
  • 1. パクチーは食べ過ぎ注意!4つのデメリット
  • 2. パクチーを食べ過ぎると体臭が強くなる?
  • 3. 食べ過ぎにならないパクチーの適量

1. パクチーは食べ過ぎ注意!4つのデメリット

好き嫌いが大きく分かれるパクチーだが、エスニック料理が定番になったこともあり、家庭でも広く食べられるようになった。コリンアンダーやシャンツァイと呼ばれることもある。パクチーに限ったことではないが、食材には栄養素があり、効用がある分、食べ過ぎると身体にデメリットが生じることもある。ここではパクチーを食べ過ぎたときに起こる症状についてまとめていこう。

1:腹痛や下痢になる

パクチーの抽出液を7日間摂取したイラン人の女性が重度の下痢や腹痛、脱水症などの症状を起こしたという被害事例がある。(※1)これは抽出液なのでケースが異なるが、食べ過ぎると同じような症状を引き起こす可能性は否定できない。

また食べ過ぎにより、パクチーのもつキレート作用が増大し、下痢や腹痛をもたらすこともあるという。(※2)

2:吐き気や頭痛が起きる

パクチーの独特な香りは、リナロールとゲオニオールという成分によるものだとされている。これは整腸作用や消化促進の作用があるといわれているが、食べ過ぎると作用が強過ぎて、頭痛や吐き気を引き起こすことがあるという。(※3)

3:カリウムが多く、肝臓に負担がかかる

パクチーには100gあたり590mgものカリウムが含まれている。カリウムは18~64歳の男性で1日3000mg以上、女性で2600mg以上が摂取目標量なので、パクチー100gで1/5程度を摂取することができる量だ。一般的には過剰になることは考えにくいが、腎機能が低下している人は過剰摂取には注意していただきたい。カリウムがうまく排出されないことにより高カリウム血症に至るケースがあるためだ。サプリメントを併用している場合も注意したい。(※4、5)

4:アレルギーの危険がある

パクチーはセリ科の野菜である。セロリやにんじんと同じで、これらのアレルギーがある人は注意が必要だ。また、アレルギーがなくともヨモギなどの花粉症を持っている人がセリ科の食物アレルギーが出る場合がある。これは花粉-食物アレルギー症候群のひとつで、花粉症のアレルゲンとよく似た構造のものが食材に含まれているときに起こるものだ。(※6、7)

2. パクチーを食べ過ぎると体臭が強くなる?

パクチーはその刺激的な香りから、体臭が強くなるという噂されることもある。体臭の原因のひとつは汗だが、パクチーを食べたからといって直接汗が臭くなるとは考えにくい。そもそもにおい成分の元となるのは、動物性たんぱく質や脂質が中心なのだ。このため、パクチーを食べ過ぎたらといって直接体臭がひどくなるとはいえない。(※8)

3. 食べ過ぎにならないパクチーの適量

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パクチーの1日の摂取目安は、10g程度が無難だろう。とくに好きな人は、ほかの食品とのバランスを考えれば、もう少し食べても問題ないが、小さな子どもや高齢者、腎疾患のある人は注意したい。

結論

パクチーは個性的な味わいと香りが特徴の野菜である。食べ過ぎるとデメリットがあるため、適量を美味しくいただくのが正解だ。いろいろな食材から、さまざまな栄養素を取り入れるのが健康の基本。パクチーばかりに偏らないよう、バランスのよい食事を心がけたい。

(参考文献)

※1出典:国立研究開発法人医療基盤・健康・栄養研究所「健康食品の素材情報データベース」

https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail944.html#2

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※2:医療法人社団・一友会ナチュラルクリニック代々木「凄い!!スパイスの魅力?」

https://www.natural-c.com/blog/2018/09/post-147-614386.html

※3出典:エキサイト会社「【パクチーの栄養】効能たっぷりで女性におすすめ!風味や味わい方を紹介」

https://erecipe.woman.excite.co.jp/article/E1598596308400/

※4出典:文部科学省 食品成分データ「野菜類/コリアンダー/葉/生」

https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06385_7

※5出典:公益財団法人長寿科学復興財団「カリウムの働きと1日の摂取量」

https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-k.html

※6出典:J-stage「セリ科スパイスアレルギーの2例」

https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/56/12/56_KJ00004818050/_pdf

※7出典:藤田医科大学医学部アレルギー疾患対策医療学講座「花粉症と食物アレルギー」

http://fujita-hu.ac.jp/~allergy/qanda2/

※8出典:小学館 美的.com「ニンニクやパクチーを食べると汗もクサくなるってホント?真相を石に直撃!【美容の常識ウソホント】」

https://www.biteki.com/life-style/wellness/604537

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